いのちの木陰

2010/08/26 木曜日 - 11:07:48 by tshibuya

何十年ぶりかに佐良直美さんの歌を作った。話があったのが今年一月、半年以上かかって、やっとでき上がった。いのちの木陰。作詞はこれまで数え切れないほどいっしょに仕事をしてきた山川啓介さん。内容については山川さんの書いたのがあるのでその全文を載せておきます。
発売は11月24日。

すずやかな愛に抱かれて 〜「いのちの木陰」がうまれるまで〜

最後にお会いしたのは、ふた昔以上前でしょうか。ほんとうに久しぶりに佐良直美さんの歌を書かせていただくことになり、那須高原のお宅を訪ねました。自然がそのままの、広大な敷地、その中に点在する建物には、100匹を超える犬や猫たち。血統書つきではなく、捨てられたり、迷い込んだりして飼われるようになったほうが多いかも知れません。なんとなく聞いてはいたのですが、実際の暮らしぶりを拝見して、ひと目で圧倒されました。その清潔さ。手間や費用のかけかた。なによりも、ひとつひとつの生命に分けへだてなく注がれる、佐良さんの的確であたたかな視線。ペットたちを、文字通り”猫かわいがり”する人種もたくさんいます。でも佐良さんの愛情には、愛する生命に死ぬまで責任を持ち続ける、しなやかな強さがある。「よかったら、ここも見てみます?」と案内された彼女の寝室には、シンプルなベッドがひとつあるだけ。けっして狭くはない残りのスペースは、大きなゲージがいくつも。「この部屋の主人も、あたしじゃなくて犬と猫」と涼やかに笑った佐良さん。とたんにぼくの中に、ひとつの言葉が浮かびました。「いのちの木陰」。そう。佐良さんのひろげた両手は、その大らかな愛情は、目に見えない木陰なんだ。傷ついた生命、疲れた生命、弱い生命、そんな生命たちが木陰に安らぎ、まどろみ、また生きる力を取り戻す。犬も猫も、そして人間も…。そうやって生まれた詞に、敬愛する旧友、渋谷毅さんがぴったりのメロディーをつけてくれました。ふた昔前とちっとも変わらない、いやもっと深みを増した佐良さんの歌声が心地よく、思わず深呼吸したくなります。いのちの木陰に吹く、緑のそよ風に抱かれた昼下がりのように。

4 Responses - “いのちの木陰”

  1. ケイ : 2010/08/26 - 12:58:59 -

    素敵なメイキング オブ ストーリーですね!
    拝聴できるのを楽しみにしています。

  2. 廣野朝美 : 2010/08/26 - 21:31:20 -

    渋谷 毅 さま、

    こんばんは。 

    佐良直美さんの消息は、何かの雑誌で拝見しましたが、世界は二人のために…の、大らかで温かな感じの声を、今も覚えています。

    いつか、拝聴できるのを楽しみにしております。

    −華乃家ケイさんとのCDを楽しみつつ−   廣野朝美

  3. asianimprov : 2010/08/27 - 07:40:59 -

    佐良直美さんは歌手としては既に引退されたと思っていたのに、声はぜんぜん衰えていない。うーん。さすがです。

    昔は毎日というほどテレビで見ました。こういうかたちで「復活」するなんて、いいですね。

  4. 一川 : 2010/09/05 - 23:07:30 -

    いのちの木陰。山川啓介さんが浮かんだ言葉は天使の直感とか閃きのような言葉ですね。思わずうるうるしてしまいました。創むための詞はこうでなければと尊敬のまなざしです(^^;佐良直美さんの変わらない生き方にも感動しました。このタイトルだけでも素敵な詞に渋谷さんはどんなメロデイーを乗せてくれるのでしょう。とてもとても楽しみです。

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